活力あふれるシニアのエネルギーの源は、青春時代の好奇心から生まれます。それは食生活でも同じです。
でも、歯周病や虫歯で自分の歯が無くなったら・・・
あきらめて『入れ歯』にしますか?
ちょっと待ってください、インプラントがあります!
インプラントで何でも食べられる若さを取り戻しましょう!


日本人の平均寿命はご承知のように世界でもトップクラスですが、それを支える歯や歯周組織に対する関心度は、残念ながら決して高いとは言い難いのが現状のようです。
歯の果たす役割のうち最も重要なものはもちろん食物を噛むことですが、自分の歯がきちんと揃っていることによって、顔の筋肉のバランスが保たれて、ゆたかな表情やスムーズな会話を維持することができます。しかし適切な管理を怠ると、う蝕(虫歯)や歯周病などの疾患によって歯の喪失が起こります。一旦歯が、特に奥歯が失われると、咬合力のバランスが崩れて、次第に喪失する歯の本数が増え、咀嚼力の低下によって消化器系の障害が引き起こされたり、体の歪みが生じたりします。また、前歯部の喪失による審美性の障害によって、精神的なダメージを受けることも少なくありません。 歯が喪失すると、一般的には「ブリッジ」や取り外し式の「入れ歯」で治療することになりますが、症例によってはこれらの治療法が適用できなかったり、また適用できても必ずしも満足がいく結果が得られないことがあります。
これらの従来からの治療法に対して、近年次第にその治療効果が注目されてきているのが「インプラント」です。しかし、天然の歯に極めて近い奥歯の咀嚼感や前歯の審美性を獲得できる優れた治療法ではあるのですが、適切な効果を得るためには治療技術を十分に習得しなければならず、歯科医師側の対応力が不足していることもあって、一般には正しく認識されていないと言わざるを得ません。そこで、そのような問題を多く抱えるシニア世代の方に視点を置いて「インプラント」を解説したいと思います。
―まず、インプラントとはどのような治療法なのでしょうか。
「インプラント(IMPLANT=人工歯根)とは、主にチタンを素材とした歯根型の材料を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯をセメントやネジで固定して失われた天然歯の代わりをさせるという治療法です。歯周病や進行したう蝕(虫歯)で不幸にして歯を失うと、当然その歯根もなくなります。
従来の治療法のうち「ブリッジ」は、3本以上連結した人工歯をセメントで固定して失われた部分の歯を補うのですが、そのためには両隣の健康な天然歯を削らなければならないという止むを得ない弊害が生じます。また、歯を削りたくなかったり、「ブリッジ」が使えないほど多くの歯が失われた場合には取り外し式の「入れ歯」を使うことになります。
これは、いわゆる「顎つき」のプラスチック製の装置で、複数の歯に金属製の掛金をはめ込んで固定します。顎の粘膜に直接乗せて噛む力を支えることになるため、噛む力は自分の歯に比べて十分の一程に低下します。大きな装置なので当然装着に伴う違和感が強く、こすれて床ずれのようになったり、発音もしづらくなったりします。食後ははずして洗わなければならないといった面倒もありますし、そのままガムを噛むとくっついて取れなくなったりもします。また2004年9月には、「入れ歯が口腔がんを誘発する」という発表が日本癌学会でありました。 これに対して「インプラント」はそのような弊害や面倒が一切なく、極めて自分の歯に近い状態を作り出せますので、快適な食生活が楽しめ「生活の質」が格段に向上します。 一度インプラント治療を受けられた患者さんは、次もほとんどインプラントを希望されています。」
―では、どのようなケースでインプラントは有効なのでしょう。
「何らかの理由で歯を抜かなければならないけれど、ブリッジにするために隣の歯を削られたくないという場合には当然適応になります。また、入れ歯の場合には痛みや嘔吐などの違和感に悩まされている方、肩こりや首筋の痛み腰痛などに悩まされている方、硬い食べ物を若い人と一緒にエネルギッシュに食べたいと思っている方、また、自分が入れ歯を使っていることを知人に知られたくないといったストレスに悩んでいる方などは、一度検討されたほうがいいと思います。
失ってみて初めて分かることですが、たった一本の歯でも大切な臓器であることを忘れないで欲しいと思います。」

1095。何の数字だと思いますか?
実は一日3回ずつ食事をした時の、一年間の合計の回数です。
平均寿命まであと何回食事ができますか?
ご自分の歯に悩みがあって、食べることに少しでも不安がある方は、ちょっと耳を貸してください。
歯周病でぐらぐらしている歯、違和感の強い入れ歯、まして歯を抜いて放置したままの顎で食べる食事は美味しいですか?
大きな口をあけて笑えないなんて悩みもあるでしょう。インプラントを考えてみませんか?
きっとほとんどの問題は解決します。
歯を失う原因には、大きく分けると「う蝕(虫歯)」と「歯周病」があります。いずれにしても、歯が無くなると、咀嚼力が低下して消化器系の障害が起こったり、顔や身体に歪みが生じて、大抵の場合肩こりや偏頭痛や腰痛の原因になったりします。また前歯部を喪失すると、審美的な障害によって精神的にもダメージを受けて性格にも変化が出ることが多いようです。
このように歯を喪失すると、従来の古典的な治療法では両隣の歯を削って金属製の「ブリッジ」を作り、それをセメントで固定して抜けた歯の代わりをさせるか、取り外し式の顎つきの「入れ歯」を作って、複数の歯に金属製の留め金をかけて動かないように維持させて、失われた歯の代用をさせるしかありませんでした。これらの治療法には一長一短がありますが、天然歯に比べて咀嚼力の低下が否めず、「欠損した歯」の代償を「残った歯」や「顎の骨」に求めるために、結果的には口腔内の環境にゆっくりと破壊的な影響を与えることになります。具体的に言えば、ブリッジの場合には両隣の歯を削って冠を被せますが、一旦削られた歯は「虫歯」になりやすくなりますし、入れ歯の留め金をかけた歯には大きな咬合力がかかって、長期的には更なる「歯」の喪失につながります。
そして悪いことには、このような歯の喪失は加速度的に速まって行くのが普通です。
これらの古典的な治療法に対して、「残った歯」や「顎の骨」を犠牲にすることなく、積極的に
「噛める歯」そのものの数を増やして行こうという治療法が「インプラント」だと言えます。
つまり、「インプラント」は、失った「歯」があった部分の「骨」に、主にチタンを素材とした人工歯根を直接埋め込んで、その上にセラミック等で作った人工歯をセメントやネジで固定して、失われた天然歯の代わりをさせるという治療法です。
ですから、両隣の歯を削ったり、周りの歯に固定のための金属製の留め金をかけたりしなくて済みますので、口腔内の環境をそれ以上破壊することなく、噛み合う歯の数を増やすことができます。
「ブリッジ」や「入れ歯」が後ろ向きのマイナス効果の治療法とするなら、「インプラント」は前向きのプラス効果の治療法であると言えるでしょう。
「インプラント」とは失ってしまった「天然歯根」の代わりをするあらゆる材料の「人工歯根」全般のことをかつては言っていましたが、近年は狭義的に約40年前にスウェーデンで応用され始めた、主に「チタン」を素材とする「人工歯根」のことを言い、それも円柱状の「歯根型」のものに限るという世界的なコンセンサスが得られています。
では、インプラントはどのような状況でも植立することが可能なのでしょうか。
と言いますのは、インプラントを植立するにはどうしても手術が必要になるからです。
従いまして、インプラントにも一般的な手術の適否の条件が適用されることになります。
すなわち、全身的には重篤な糖尿病や高血圧症、心臓病、脳血管障害などの疾患がある場合には、主治医の先生と相談した上で、手術の適否を判断することになります。
一方、局所的な条件もインプラント適否の重要な要素になります。この局所的な条件の中で最も大きなものが、人工歯根を埋め込む部分の「骨」の状態です。私たちインプラント臨床医にとって、インプラント治療の成否を決定付けるのは、常に残存している「骨」の「量と質」だと言えます。
いかがでしょうか。インプラントというものがどのような治療法かご理解いただけたでしょうか。
歯を喪失された方にとっては大きな福音とも言える治療法だと思います。また、いつも治療費についてのご質問をいただくのですが、これはケースによって異なってきますので一概にはお答えできないことをご了承いただきたいと思います。いずれにしても、現在保険は適用されていませんし、医療費削減を構造改革の柱の一つに位置づけている政府当局が、インプラントを保険診療に取り入れることは全く絶望的と思われます。
すばらしい治療法であるだけに残念でなりません。
以下に、2つの症例を提示いたします。
いずれも奥歯の欠損にインプラントを適用した基本的な症例です。
症例1は50歳代、男性。右下の奥歯が1本欠損しているため、インプラントを植立して上部構造物をスクリューで固定しました。
症例2は30歳代、女性。
左下の奥歯が3本欠損しているため、インプラントを2本植立して3本のブリッジを作り、スクリューで固定しました。
